top of page

​誤食

・誤食について

誤食は場合によっては命に関わることがあります。食べないようにする工夫と食べてしまった時の対応を簡単にまとめましたのでご参考にしてください。


①食べないようにする工夫
猫ちゃんが誤食する動機としては、お腹が空いていたり、美味しい匂いや味につられて食べてしまうケースと、遊んでいて飲み込んでしまうケースがあります。
後者の方は猫ちゃんを飼い始めたばかりの飼い主様にとっては、なかなか想像しにくいことですが、おもちゃやビニール袋、紐などを飲み込んでしまうことがあります。おもちゃは遊ぶ時だけ出したほうが楽しく遊んでくれるので普段は片付けておいたほうが良いでしょう。


②食べてしまったあとの対応
食べてしまった直後であれば、物によっては吐かせて対応できる場合もあります。
放っておくと腸閉塞や中毒を起こす事があるので、食べたことに気付いた場合は可能な限り速やかに動物病院にご連絡ください。
・どのくらい前に「何を」「どれだけ」食べたか(同じものをお持ちの場合は持ってきてください)
・食べた現場を目撃したのか。痕跡を見つけたのか
・呼吸状態や意識は通常通りか

以上を動物病院に伝えて頂くとスムーズに診察できると思われます。

・どのような処置をするのか
食べた直後であれば注射によって吐かせる処置をすることがあります。猫ちゃんは注射薬の反応が良くないため吐かないこともあります。病院によっては摘出しやすい内視鏡を使用するところもあります。

針などの先端が尖ったものや、ボタン電池などは吐かせるとかえって危険なため、内視鏡による摘出が推奨されます。
胃を通過して腸に到達して詰まってしまったものは開腹手術をすることになります。腸に詰まってからの時間が長い場合や、詰まった範囲が広い場合は腸管の血流が悪くなり腸穿孔などを引き起こすことがあるので緊急対応となる場合があります。
ネギやチョコレート、人薬を食べてしまった場合は中毒になっていないか血液検査で確認します。

特に注意しておきたいもの
玉ねぎ、ニンニク:猫ちゃんは感受性が高く少量でも貧血を起こすことがあります。
ユリ:急性腎不全を起こすことがあり危険です。
保冷剤:エチレングリコールが急性腎不全を起こすことがあり危険です。甘い液体なのでよく舐めてしまうと言われています。
紐状のもの:紐状異物が腸閉塞を起こすと腸穿孔を起こし重症化します。
人用医薬品:解熱鎮痛剤でよく使用されるアセトアミノフェンが特に危険です。

一番大切なのは、食べないようにする工夫と、食べてしまったあとすぐに動物病院にご連絡して頂くことが重要です。一度誤食をしている子はまた食べる可能性が高い傾向にあるのでお気をつけ下さい。

引用元:猫の診療室モモ(ブログ)​

bottom of page